1989年の文学(1989ねんのぶんがく)では、1989年(平成元年)の文学に関する出来事について記述する。

できごと

  • 1月12日 - 第100回芥川龍之介賞・直木三十五賞(1988年下半期)の選考委員会開催。
  • 3月20日、吉本ばななの『TUGUMI』が中央公論社より刊行される。同書は1989年年間ベストセラーの総合1位を記録した。
  • 5月 - 三島由紀夫の『金閣寺』(1956年)がソビエトの文芸雑誌にロシア語で全訳され初掲載(ソ連での三島作品の初発表)。
  • 5月18日 - 第2回山本周五郎賞の決定発表。吉本ばななの『TUGUMI』が受賞する。
  • 7月15日 - 吉本ばななの作品集『白河夜船』が福武書店より刊行される。同書は1989年年間ベストセラーの総合5位を記録した。
  • 9月30日 - 吉本ばななの初エッセイ集『パイナツプリン』が角川書店より刊行される。同書は1989年年間ベストセラーの総合12位を記録した。

芥川賞・直木賞

第100回(1988年下半期)
  • 芥川賞 - 南木佳士『ダイヤモンドダスト』、李良枝『由煕』
  • 直木賞 - 杉本章子『東京新大橋雨中図』、藤堂志津子『熟れてゆく夏』
第101回(1989年上半期)
  • 芥川賞 - 該当作なし
  • 直木賞 - ねじめ正一『高円寺純情商店街』、笹倉明『遠い国からの殺人者』

国内のその他の賞

  • 谷崎潤一郎賞(第25回) - 該当作なし
  • 泉鏡花文学賞(第17回) - 石和鷹『野分酒場』、北原亞以子『深川澪通り木戸番小屋』
  • 群像新人文学賞(第32回) - 該当作なし
  • 野間文芸新人賞(第11回) - 伊井直行『さして重要でない一日』
  • 海燕新人文学賞(第8回) - 木下文緒『レプリカント・パレード』、石黒達昌『最終上映』
  • 山本周五郎賞(第2回) - 吉本ばなな『TUGUMI』

1989年の本

小説

  • 小川洋子 『完璧な病室』(福武書店)
  • 佐藤泰志 『そこのみにて光輝く』(河出書房新社)
  • 関川夏央 『水の中の八月』(講談社)
  • 藤沢周平 『市塵』(講談社)
  • 吉本ばなな 『TUGUMI』(中央公論社)、『白河夜船』(福武書店)

その他

  • 澤口たまみ 『虫のつぶやき聞こえたよ』(白水社)
  • 高島俊男 『中国の大盗賊』(講談社)
  • 村上春樹 『村上朝日堂はいほー!』(文化出版局)
  • 養老孟司 『唯脳論』(青土社)
  • 吉本ばなな 『パイナツプリン』(角川書店)

死去

  • 1月18日 - ブルース・チャトウィン、イギリスの小説家。48歳没。
  • 2月6日 - バーバラ・タックマン、米国の作家。77歳没。
  • 2月9日 - 手塚治虫、日本の漫画家。60歳没。
  • 3月27日 - マルカム・カウリー、米国の詩人・批評家。90歳没。
  • 4月10日 - 色川武大、日本の小説家。60歳没。
  • 4月19日 - ダフニ・デュ・モーリエ、イギリスの小説家。81歳没。
  • 9月4日 - ジョルジュ・シムノン、ベルギー出身の推理作家。フランス語で書く。86歳没。
  • 9月15日 - ロバート・ペン・ウォーレン、米国の詩人・小説家。1947年に『All the King's Men』でピューリッツァー賞を受賞した。84歳没。
  • 10月25日 - メアリー・マッカーシー、米国の作家。77歳没。
  • 11月4日 - 隆慶一郎、日本の脚本家・小説家。66歳没。
  • 11月7日 - 赤木健介、日本の詩人・歌人。82歳没。
  • 12月9日 - 開高健、大阪市出身の小説家。58歳没。
  • 12月22日 - サミュエル・ベケット、アイルランド出身のフランスの劇作家・小説家。1969年にノーベル文学賞を受賞した。83歳没。

脚注

参考文献

  • 『決定版 三島由紀夫全集42巻 年譜・書誌』新潮社、2005年8月。ISBN 978-4106425820。 

関連項目

  • 文学賞の一覧

本の雑誌 1989年1月&4月号 2冊セット 冒険浪漫堂

今はこれを読んでいる 三回目の出版、1989年文春文庫|nsw2072

1994年にはノーベル文学賞を受賞され、世界的に有名な作家でいらっしゃいます。 例文のはじめが「には」を使うのはどういう目的ですか

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