美幌駅(びほろえき)は、北海道網走郡美幌町字新町3丁目にある北海道旅客鉄道(JR北海道)石北本線の駅である。電報略号はヒロ。事務管理コードは▲122531。駅番号はA65。全定期旅客列車が停車し、かつては相生線の分岐駅でもあった。
歴史
- 1912年(大正元年)
- 10月5日:鉄道院網走線の野付牛駅 - 網走駅間延伸開業にともない開業。一般駅。
- 11月18日:池田駅 - 野付牛駅 - 網走駅間を網走本線に改称
- 1924年(大正13年)11月17日:相生線開業。
- 1929年(昭和4年):構内改築。
- 1930年(昭和5年):2代目駅舎新築。
- 1949年(昭和24年)6月1日:公共企業体である日本国有鉄道に移管。
- 1953年(昭和28年)6月24日:町内大火により駅舎を半焼。
- 1954年(昭和29年):前年に当駅他でロケが行われた、松竹映画「君の名は(第3部)」により、全国的に知名度が上がった。これを記念し、駅前に「真知子松」と称するイチイを植樹。
- 1954年(昭和29年)8月13日:北見市から網走市に向かう昭和天皇、香淳皇后のお召し列車が停車。駅前奉迎が行われた。
- 1958年(昭和33年)
- 7月:日本甜菜製糖美幌製糖所専用線使用開始(操業は翌年10月)。
- 10月:駅前広場の拡張を完了。
- 1961年(昭和36年)4月1日:新旭川駅 - 網走駅間を石北本線に改称。同線所属となる。
- 1962年(昭和37年)6月:北海酸素専用線敷設使用開始。
- 1965年(昭和40年)1月:昭和シェル石油専用線敷設使用開始。
- 同社美幌油槽所の荷役設備へ続いており、石油輸送で使用されていた。そのため新富士駅(西港駅)と当駅の間に石油輸送列車が設定されていた。
- 1970年(昭和45年)9月:王子製紙・網走木材・ホクレン穀物調製工場等の専用線を敷設使用開始。
- 1975年(昭和50年):みどりの窓口開設。
- 1985年(昭和60年)
- 3月14日:荷物の取扱を廃止。
- 4月1日:相生線廃止。
- 12月1日:相生線転換交付金を活用し、3代目駅舎へ駅舎改築。「交通記念館」を併設する合同駅舎となる。(同併設「林業館」は1988年オープン)
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化により北海道旅客鉄道(JR北海道)・日本貨物鉄道(JR貨物)の駅となる。
- 1990年(平成2年):日本石油専用線廃止。
- 1991年(平成3年)5月:日本甜菜製糖美幌製糖所の専用線使用が廃止となる。
- 2002年(平成14年)4月1日:JR貨物の駅が廃止。
- 2008年(平成20年)7月31日:キヨスク閉店。
- 2016年(平成28年)5月1日:前日の営業をもってみどりの窓口を廃止し、無人駅化。簡易委託駅となる。
- 当初は駅から1 ㎞程度の距離にある美幌商工会議所できっぷ類の取扱いをしていた。
- 2019年(平成31年)4月1日:JR乗車券の取り扱い場所を、駅舎内「美幌観光物産協会・ぽっぽ屋」に移転。
駅名の由来
アイヌ語の「ピポロ」〔石・多い〕あるいは「ペホロ」〔水・多い〕に由来する。
駅構造
島式ホーム1面2線をもつ地上駅で、駅舎との間は跨線橋を利用する。駅舎に接した単式ホームには相生線用の1番のりばが設けられていたが、廃止に伴い線路が撤去され、ホームは現在も残るが花壇が設置されるなど立ち入ることはできない。
北見駅が管理する簡易委託駅。駅舎に併設されている美幌観光物産協会が受託するが、取扱券種は美幌発の一部に限られている。なおJR発売窓口のほか、高速バス「ドリーミントオホーツク号」発売窓口も設置されている。直営駅時代に使われていた駅事務室と窓口は使われていない。
のりば
利用状況
乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書き1日平均欄に示す。なお「JR調査」については、当該の年度を最終年とする過去5年間の各調査日における平均である。
駅周辺
- 北海道道309号美幌停車場線
- 国道39号・国道240号・国道243号
- 美幌町役場
- 美幌警察署
- 美幌警察署仲町交番
- 美幌郵便局
- 美幌駅前郵便局
- 網走信用金庫美幌支店
- 北見信用金庫美幌支店
- 北洋銀行美幌支店
- 日本通運美幌支店
- 美幌町農業協同組合(JA美幌町)
- 日本甜菜製糖美幌製糖所
- 美幌町立国民健康保険病院
バス路線
北海道が設置する美幌駅バスターミナルが隣接。待合室を設置する。
2023年(令和5年)10月1日現在。
- 阿寒バス
- 町内循環線
- 釧路知床号:女満別空港・網走駅・ウトロ温泉方面(期間限定運行)
- 北海道北見バス
- 北見市方面
- 美幌療育病院・津別町方面(相生線廃止代替)
- 美幌高校方面
- 網走バス
- 千歳オホーツクエクスプレス:新千歳空港方面
- 網走バス・北海道北見バス・北海道中央バス
- ドリーミントオホーツク号:札幌市方面
大空町女満別市街・網走市方面(網走バス)、大空町東藻琴方面(網走交通バス)、美幌峠方面(阿寒バス)は廃止。美幌町営バスは廃止・沿線住民向けのスクールバス混乗化されている。
隣の駅
- 北海道旅客鉄道(JR北海道)
- ■石北本線
- ■普通
- 端野駅 (A63) - **緋牛内駅 (A64) - *
美野仮乗降場- *鳥ノ沢仮乗降場- 美幌駅 (A65) - **西女満別駅 (A66) - 女満別駅 (A67)
- 端野駅 (A63) - **緋牛内駅 (A64) - *
- ■普通
- *:
打消線は廃駅 - **:上り始発列車は西女満別駅・緋牛内駅を通過する。
かつて存在した路線
- 日本国有鉄道(国鉄)
- 相生線
- 美幌駅 - 旭通仮乗降場
脚注
注釈
出典
- 美幌町統計書
JR北海道
新聞記事
参考文献
- 本久公洋 『北海道鉄道駅大図鑑』 北海道新聞社(2008年)
- 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日。ISBN 978-4-533-02980-6。
関連項目
- 日本の鉄道駅一覧
外部リンク
- 美幌|駅の情報検索(時刻表・バリアフリー)|鉄道・きっぷ|JR北海道- Hokkaido Railway Company
- 北海道立図書館北方資料デジタルライブラリー
- 「野付牛網走間開通記念絵はがき」より、開設工事中の美幌停車場構内(4ページ目を手動選択してください。) 構内長が短い。
- 「美幌風景」絵葉書より、美幌駅(2ページ目を手動選択してください。)大正13年-昭和4年の構内改築前、複合ホーム2面3線。跨線橋の位置が貨物ホーム寄り。




