ダービートライアルステークス(英: Lingfield Derby Trial)は、イギリスの競馬の競走。ダービーステークスの前哨戦として知られており、2014年はリステッド(L)に序されている。
リングフィールド競馬場で行われるため、しばしばリングフィールドダービートライアルと表記されることもある。
概要
この競走は、毎年5月上旬の土曜日に行われる。
イギリスダービーの前哨戦とされているさまざまな競走の中で、本番で顕著な実績を残している競走である。1932年の創設から2014年までに、本競走の優勝馬がダービーを勝ったものは8頭いる。さらに、本競走では1着にはならなかったが、ダービーを制したものが2頭いる。
また、この競走の優勝馬がのちにセントレジャーステークスを勝ったものとしては、Tulyar、サヤジラオ(Sayajirao)、アルサイド(Alcide)、バスティノ、シルヴァーペイトリアーク(Silver Patriarch)がいる。
この競走を行うリングフィールド競馬場は、ダービーが行われるエプソム競馬場と似た形状をしていて、左回りで、起伏に富み、最後の直線の前にきついコーナーがある。距離も概ね1マイル半(約2400メートル)と共通である。
1970年にイギリスで競走の格付制度であるグループ制が導入されると、G3に格付けされたが、2013年にリステッドレースに格下げとなった。
歴史
この競走は1932年にイギリスダービーのトライアル競走として創設された。
第1回の優勝馬はエイプリルザフィフス(April the Fifth)で、エイプリルザフィフスはその年のダービーに優勝した。
以来、2014年までの間に、この競走の優勝馬がダービーを勝った例は8頭である。エイプリルザフィフス以降は、ミッデイサン(1937年)、タルヤー(1952年)、パーシア(1959年)、ティーノソ(1983年)、スリップアンカー(1985年)、カヤージ(1988年)、ハイライズ(1998年)がいる。
長い間、この競走はグループ3(G3)に格付けされていたが、2013年からリステッドレースに格下げになった。
2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で6月に順延開催となる。
記録
最多勝騎手
- Harry Carr - 6勝。1948年、1953年、1957年、1958年、1959年、1961年
最多勝調教師
- Cecil Boyd-Rochfort - 10勝。1939年、1948年、1949年、1951年、1953年、1957年、1958年、1959年、1960年、1961年
歴代勝馬
- ※*印は日本輸入馬。国際競走出走のための一時的なものも含む。
1932年~1969年(グループ制導入以前)
1970年~2011年(G3時代)
- ※騎手・調教師については日本語版記事があるもののみカタカナ表記。
※2012年はオールウェザーで1マイル4ハロン(約2414メートル)で施行。
2013年以降(リステッドレース)
- 2013: Nevis
- 2014: Snow Sky
- 2015: Kilimanjaro
- 2016: Humphrey Bogart
- 2017: Best Solution
- 2018: Knight To Behold
- 2019: Anthony Van Dyck
- 2020: English King
- 2021: Third Realm
- 2022: United Nations
- 2023: Military Order
- 2024: Ambiente Friendly
脚注
参考文献・出典
- ICSC 2014 イギリス格付競走一覧
- IFHA Betfred Derby Trial S
- HRUK Bet365 Classic Trial History
各回結果
- Galopp-Sieger Lingfield Derby Trial Stakes
- 各回レース結果(レーシング・ポスト)
- 1988, 1989, 1990, 1991, 1992, 1993, 1994, 1995, 1996, 1997
- 1998, 1999, 2000, 2001, 2002, 2003, 2004, 2005, 2006, 2007
- 2008, 2009, 2010, 2011, 2012, 2013, 2014, 2015, 2016. 2017
- 2018, 2019, 2022, 2023, 2024
注釈
出典
関連項目
- ダービーステークス
- オークストライアルステークス - 本競走と同日に施行されるオークスへのトライアル競走。
- ディーステークス - 同時期に施行されるダービーステークスへのステップ競走。




